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Rainbow Disco Club 2026:Dungeoneeringが示した“生成する音楽”

2026-05-07
in Event

2010年に創設されたRainbow Disco Clubは、2026年も全チケットが完売。15周年にはワールドツアーを開催するなど、国内外から高い注目を集めるダンスミュージック・フェスティバルである。

16年という歳月が育んだ成熟した空気感と、自然との調和が溶け合い、訪れる者に極めて心地よい体験をもたらしている。

来場者の層も幅広く、海外からの音楽ファンをはじめ、カルチャー志向の来場者やファミリーまで、多様な人々が集う点も本フェスの大きな魅力のひとつだ。

出演者のラインナップも非常に充実しており、2026年はFour Tet、Floating Points、Mala、Antal & Hunee、Ben UFO、HAAiらが名を連ねた。

Pathing for anythingでは、初日のRed Bull Stageに唯一のライブアクトとして出演した、Albino SoundとDaigos(D.A.N)によるユニット「Dungeoneering」のパフォーマンスをレポートする。

Dungeoneeringのライブで起きていたこと

22時50分、Red Bull Stage。夜が更けてもなお、フロアの熱は落ちることなく、フェス全体の密度を保ったまま、音だけが更新され続けていく。クリアに鳴り響くVOIDのサウンドシステム。その中で登場したのが、この日唯一のライブアクト、Dungeoneeringだった。

鳴り始めたのは、深く沈み込むような重低音と、不規則に揺れるリズム。丁寧に処理された空間の中で、音は完成された楽曲としてではなく、流動的な状態で立ち上がっていく。

ライブの核となっていたのは、Albino Soundによるポリリズミックなトラックと、Daigosのマイクパフォーマンスだ。単なるMCに留まらず、エフェクトを通過した声は、その場でサンプリングされ、ループされ、再構築されていく。

演者の動きが、そのまま音の構造へと変換されていくような感覚があった。

ボーカル側にはマイクのほかにDarabukaを配置しエフェクターにSoma Cosmos、トラック側にはAnalog RytmやDigitone、Pulsar-23といった機材が用いられ、すべてがリアルタイムに生成されている印象が強い。ここで起きているのは“再生”ではなく、明確に“生成”だった。

序盤はテクノの文脈に接続しつつも、時間の経過とともにその構造は徐々に崩れていく。トリッピーで不規則なリズム、速いテンポにもかかわらず遅く感じられる上物。BPMは上昇しているにもかかわらず、体感的なスピードは一方向に定まらない。

リズムと質感が分離し、それぞれが異なる時間軸を持ち始める。BPMとパターンを同時に操作できるマシンライブ特有の自由度を、そのまま感じることができた。 中盤に差しかかると、展開はさらに密度を増す。ビートはひとつの流れとしてではなく、配置が変わり、抜け落ち、再び差し込まれる。その反復はコラージュのようであり、複雑なリズムが絶えず更新され続けていた。

DJのようにトラックを接続するのではなく、構造そのものを書き換えていくアプローチだ。

後半にかけて、音像はより深く沈み込んでいく。シーケンスは複雑さを増し、空間処理は一層繊細になる。低音は単なるキックやベースとしてではなく、空間全体を押し広げるように機能していた。

印象的だったのはフロアの反応だ。ある者は低音に身を委ねるようにゆっくりと揺れ、またある者は細かくステップを刻む。同一の音像から異なる身体性が立ち上がり、その多層性が空間に独特の奥行きを与えていた。

終盤、ビートはさらに加速する。ジュークを思わせる疾走感、うねるアシッドベース、スピードガラージ的なMC。それらが重なり合いながら、ひとつのピークへと収束していく。

この局面での低音は、明確に“ここ一番”の鳴り方をしていた。スピーカーを震わせるというよりも、空間そのものを押し出すような圧力。ライブとしてのフィジカルな強度が、最も鮮烈に現れた瞬間だった。

このセットを通じて浮かび上がったのは、DJとは異なるライブパフォーマンスの力である。音を繋ぐのではなく、音の構造そのものをリアルタイムで変化し、演者の判断や身体の動きが、そのまま音として顕在化する。

今回のRDCのライブについてDungeoneeringのAlbino Sound氏からもコメントをもらうことができた。

『Dungeoneeringとしても、個人としても最大規模のサウンドシステムと予想されるオーディエンスの数というところでライブ前の1週間くらいはずっとソワソワしていました。緊張というよりは高揚感ですね。

自分が持っているものを40分のステージで全てブツけて出し切ろうとイメトレを重ねていました。

サウンドチェックの際にはVoidの出音を誰もいないフロアで体感し、解像度の高さと自分の機材をここで鳴らせる事に心から感動して、思わず涙がこぼれたり。

パフォーマンス中はただただ楽しかったですし、音楽を続けていて良かったとあの空間全てに感謝しながら相方の大悟の狂ったMCに爆笑していました。

Dungeoneeringは言うてしまえば漫才のようなもので、下地を元に掛け合いやアドリブ、アレンジをその場で行いオーディエンスと共有します。

決して分かりやすい表現ではないですが、その中で生まれる渦に乗ったり飲み込まれてみたり、自由に楽しんでもらいたいです。』

ライブの終了時間になり、次のアクトであるMalaへとバトンが渡される。深く潜ったフロアは、新たなグルーヴへと自然に接続されていった。なお、Malaのダブステップセットも素晴らしかった。

Dungeoneeringは、ライブパフォーマンスにおける自由度と一回性を、極めてフィジカルな形で提示していた。ポリリズム、リアルタイムサンプリング、コラージュ的構造。それらすべてが演者の動きと同期しながら、空間そのものを書き換えていく体験だった。

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