2026年、あけましておめでとうございます!
昨年をモジュラーシンセで振り返ると、MakeNoiseから4ch規格のモジュールが、またALM BusyからCDJとのテンポ同期をかなえる「Disco」がリリースされるなど、”次世代”の予感がする一年でしたね。そんな2025年を総括すべく、Patching for anythingではXで「#ベストオブモジュール2025」を募集。プレイヤーが「本当に買ってよかったモジュール」を一挙紹介します。
ゆくモジュ、くるモジュ。はたして2026年はどんなモジュールが登場するのか…?多種多様な散財を眺めながら、今年のマイ・ニュー・ギアへの想いを高めましょう。
国産モジュールが大人気!

#ベストオブモジュール2025でもっとも人気が高かったのは、日本のモジュラーシンセメーカー、P4Lの「PIKOCOREEURO」。
8-bit/33kHzのローファイサンプルマングラー/エフェクター。マングラーとは、スライスしたサンプルの再生位置を入れ替えたりエフェクトをかけることで“mangle(粉砕する・メチャクチャにする)”するサンプラーのこと。
「ブレイクビーツをマングるだけではなく、適当な尺のサンプル入れてマングっても、アンビエント的に鳴らせる有能モジュール。いつか各パラメーターにCVブッ挿せるつよつよバージョンが欲しい!」(ap a.k.a. Ambient Punks)
「Signs Modular bAc、P4L PIKOCOREEURO、StudioKAT Joystick、electro wierd tonesがマイベスト。どれも個人メーカー作で、既存のものより欲しくなる要素が加わってて思いがけず買ってしまった。 2026年は、FoM Tokyoのteianブースの貼紙に書いてあった”Euro rack”ならぬ”Asia rack”が盛り上がると良いですね」(でんきくらげ)
「今年はそこまでMNGしてないけど、PIKOCOREUROはいろんな使い方出来そうだな…と思って試してみてます。MIKRO KPGも購入したので、あわせて使ってみたいような。あと“無限の可能性がある”という意味で、HAGIWOさんのMOD1&MOD2。今後も色んな事を試せそうだと思いました」(デュール)
国産モジュールは手頃でユニークなものが多く大人気。
HAGIWO MODシリーズは、自らプログラミングした機能を書き込める、開発自体を楽しめるモジュールです。モジュールというよりはキャンバスのようなものでしょうか。ところで最近、Mutable InstrumentsのBraidsをMOD2にインストールできるようになったらしいですよ。

そんなHAGIWOさんが選んだベストオブモジュールはこちら。
「2025年のベストバイはStudioKAT Toolbox。機能多彩で一台あれば安心」(HAGIWO)
Mutable Instruments のShades・Links・KinksをベースにしたToolbox。つまりミキサーやアッテネーター、ロジック系のパッチを1台でまかなえる万能選手です。ユーティリティモジュールなんて、なんぼあってもいいですからね。

「#ベストオブモジュール2025、何気にocta holdsterかもしれん」(Molecule Plane)
Signs ModularとZ_Hyperさんのコラボで生まれたユーティリティモジュール「octa holdster」は、8ビットのS&Hシフトレジスタ。FoM2024のレポートでも取り上げているので気になる方はぜひチェックを。
CV/Gateの沼に浸かろうか…

ところで、Z_Hyperさんは2025年、念願の(?)レアモジュールを手に入れたのだとか。
「3回くらいしか触ってない気がするけど、Game Systemが今年買ってというか買えてよかったなぁって感じでした」(Z_Hyper)
市場でほとんど見かけることのない、Pittsburgh ModularのGame System。その正体はなんと、演奏中にゲームをプレイしてCVやGateを出力する”アーケードゲーム式カオスシーケンサー”。こんなモジュールが売っていたとは…。ところでPittsburgh Modularは今も生産されているようですが、国内ではほとんど見かけませんね。

「Bard Quartetと迷ったけど…ShakmatのBishop’s Miscellany。 入出力が上にまとまってるのも地味に気に入ってるポイント」(kousai koubou)

「Erica SynthのDrum Sequencer。なんならBlack Sequencer以前のモデルなんですが、見た目と欲しかった機能が満載されていて…。ガスケットマウントのキーのクリーミーな打鍵音はライブやレコーディングに関係ありませんがお気に入り。 Mantisの上半分がドラムマシンになりました」(C4R)
CV/Gateモジュールはプレイヤーの好みが出やすいもの。ライブ性を選ぶか、偶然性を選ぶか、はたまた“ゲーム”に振り切るか…もちろん気分によって組み換えてもよし。
音源のニュー・ギアは楽しい

「Benjolin。ライブ本番で今まで聴いたことのない音が鳴って焦るけど、そういう瞬間って“ライブしてるな”って思う。もうひとつはDSV-001S。NOISE EXTに音源を入れて音を加工するの好き。最近はx0x HeartのオーディオをEXT INに入れるのにハマってる」(さとるんキッズ)
エイフェックス・ツインも愛用していたことで知られるBenjolinは2つのVCOを搭載したカオスティック・シンセサイザー。

「M.A.S.F. OSC03。ホーリーグレイル!音がデカすぎて鼓膜が破けそうに」(お雑煮)
こちらもBenjolinと一緒に、エイフェックス・ツインのケースに入っていたノイズモジュール。変態モジュールは仲良し。

「BLD-2。ツベェマン最高だね。 何故カットオフやアタックが2つあるのかは謎だけど、これ以上ゴツいベースを知らん」(ryota)

「今年最後の駆け込みのBattering Ram。今までキックはオールサンプルでしたが、ノブで音が作れるとやっぱり楽しい。“揺らす”低音から堅い4つ打ち、強烈なディストーションでガバキックのテイストまでカバーできる可変域の広さもいい」(Hiroki Matsui)
ドラム・ベース系モジュールは、モジュラーシンセの醍醐味のひとつ。様々な音源を組み合わせたり、ノブで直感的に音をデザインできたり…。モジュラーのビートはプレイヤーの思考がダイレクトに反映される、“旨み成分”あふれる部分。

「今年のベストモジュールはrandom works modularのmiidiiですかね!ついに自由にJust Friends鳴らせるようになりました」(犬澤地獄太郎)
「miidii」はJust Friends界隈待望のMIDI to I2Cモジュール!美しいハーモニックオシレーターをMIDIで鳴らせるように。
ミキサーはシステムの大黒柱

「Buchla Tiptop 292t。通すだけでもいい音になるし オシレーターがすごく有機的になるし好き」(buncho)
Tiptop AudioとBuchlaがコラボした「Eurorack200」シリーズ。292tはハンドメイドのバクトロールを搭載した4chローパスゲート。ミックスアウトがついているのも嬉しい。

「2025年ベストオブモジュールはCentrevillegeさんのCerasus Mixerです。もはやこれがないとパフォーマンスできません!」(The Past Man)
省スペースで多機能なCerasus Mixer。そんなCentrevillegeさんのベストオブモジュールは「Doepfer A-196 PLL と、今年リリースしたモジュールすべて」とのこと。
やっぱりエフェクトが好き!

「Modbap ModularのPER4MER。今年の春ごろに大先輩からこのモジュールを譲っていただいてから、ライブ中はひたすら押してます。 ボタンの4エフェクト+カラーエフェクト+コンプ+サイドチェインと盛り盛りなのに直感的なUI」(早川あおせ)

「Nautilus!」(ベアビヲサーティーン)
Qu-bitのディレイモジュール・Nautilusのバックパネルには、ネモ船長も思わずびっくり?

Acidclankさんのベストオブモジュールはオリジナルのファームウェアを搭載したVersio。オーディオを細かく刻んでループさせるスタッターや、テープストップエフェクトなどを搭載した、まさに秘伝のタレ。
スタンドアロン機の誘惑…

「ベストオブモジュールは、Bug Brand Chirper Voice Fracというマイナーなフォーマットのモジュラーシンセ。 いろんなことはできないが、ともかく音が良い。 中核となる2つのVCOと、1つのマルチフィルターのChirperモジュールは本当に奥が深い。 今年はさらに拡張したいな」(tetsuo jai takahashi)

「これしか買ってないけど間違いなくこれ。ただ持ち運びが無理すぎるんですわ」(生後455ヶ月/uuuuu)
Folktekのモジュラーシステム、Mescaline v2。スタンドアロン機はフォーマットがないからこそ、メーカーごとに独自の進化を遂げています。
“ベスト”なんて選べない!

「ひとつではなくてMake Noiseの“New Universal Synthesizer System”になってしまうけどいいのだろうか。まだ全然わからないながらも、このシステムを中心に置いていろいろなアプローチができそうで揃えてよかったなと。来年も勉強しなきゃだな」(ぺろぺろシューゲイズ)
ベストオブモジュール?そんなの全部だ!と言わんばかりの一枚。やっぱり一番なんて決められませんよね。どんな機材でも、モジュール同士の組み合わせ、パッチング次第で主役に躍り出るんだから。だって、モジュラーシンセだもの。もじゅを。
「アメリカのModular Addictから11/30に発送されたオーダーがやっと日本郵便に受け渡されたらしい。年内に評価出来なかったベストオブモジュール。Djuviks Tangram、Box of Angels、Nødsignal」(電氣美術研究會)
来たるマイ・ニュー・ギアたちには、2025年の残り香が漂うーー。
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いかがだったでしょうか。財布の紐はゆるまってきましたか?2026年もどうぞ、良いモジュラーライフをお過ごしください!
(TEXT:お雑煮)

